しんぷる・が・べすと

日記、のつもりが

できないことができることになる

最近お気に入りのお蕎麦屋さんに開店してすぐに行ったのですが、僕のほかに誰もお客さんがいなくて、僕と店員さんだけのとってもプライベートな空間が出来上がりました。

内心「寂しいな」と僕は思って、早く誰か来ないかななんて外をぼんやり眺めながらお蕎麦をすすっていたのですが、最後まで誰も来なかったです。

 

待ち人来ず。

最後まで寂しかったな、なんて思う。

 

そして、よく耐えたな、とも思うのでした。

 

というのも、僕は誰もいないお店に一人で入るなんて絶対に無理だと思っていたのです。

思っていたというか、実際に「あれを食べよう」と思って行ったお店に車が一台も止まってなくて逃げ帰ってきたことがあるくらい、僕にとって「一人でご来店」はハードルの高い行為でした。

それが一体どういうわけか、心の成長か、どうしたものか、まさか一人で入って食べ切るとは恐れ入った。

 

我ながら、人は成長するものだなと思いました。

 

それで言うと、僕は元々人見知りで、誰かに質問されたことに無言で応えることもあったりしたものですが、いつの間にか人並みに言葉を発せるようになり、なんなら初対面でもそれなりに会話を弾ませることもできるくらいにコミュ力がアップした、という経歴もあります。

昔バンド活動もしていたのですが、その時は「一人で弾き語りライブなんて絶対無理だな」なんて思っていたけれど、去年成り行きで弾き語りライブを、それもワンマンでしたりもしました。

 

できないと思っていたことがいつの間にかできるようになっていた、ということは意外と多く、それならば今できないと思ってることもいつかできるようになるかもしれない。

なんなら今すぐにだってその心の鍵を解き放つこともできるかもしれない、なんて思うものです。

 

その度胸みたいなものは一体どこから来るのか。

昔の僕と今の僕で何が違うのか。

 

これが大人になるということなのか。

そんなまさか自動的に度胸が付くわけもなかろうに。

 

経験でしょうか。

経験と知識でしょうか。

 

なるほど、それならばやっぱり僕は、いろいろなことを知って、いろいろなことを体験したいものです。

 

おしまい