独りっきりのお蕎麦屋さんで

昨日お蕎麦を食べに行きました。

たまに行くお蕎麦屋さんなんだけれど、土日のお昼時だろうと混雑することはほとんどなくて、平日ともなるとすっからかんで少しだけ心配になるお店です(経営的な意味で)。

 

昨日だって僕が行ったときはおじさん一人しかいなくて、僕とおじさんの二人っきりだったのだけれど、途中でおじさんが帰っちゃったものだから、僕はついに独りっきりになったものでした。

店内は音楽も掛かってないし、テレビの類もない。

静かなもので僕は独り窓の外を見て、降りしきる雨の行方を追っていました。

 

なんとも寂しい光景でしょうが、このお店においてはこの時間が僕は好きなのです。

前に行ったときは入店から退店まで独りだったこともあります。

寂しい気持ちが全くないと言えば嘘になるけれど、音の無い環境で座って何かを独り待つというのは、今の時代なかなか経験することではないのではないでしょうか(田舎のことは知らないけど)。

どこもかしこも音だらけです。

 

僕が所有するポケットワイファイも繋がらない場所だからスマホもいじらない。

いつも本とかノートを持っていって、読んだり書いたりしています。

それからふと顔を上げて、なんとなく外を見るのです。

お世辞にも景色が良いとは全く言えないんだけれど、ゆっくりとした時間を堪能できる。

 

みんなにこのお店を知ってほしいような気もするし、知らないままでいてほしい気もする。

そんな複雑な気持ち。

 

ちなみに初めて鴨南蛮そばというのを食べたんだけど、めちゃくちゃ美味しかったです。

ごちそうさまでした。

そばでした。

 

おしまい