しんぷる・が・べすと

「僕」が「君」に

好きに理解を

最近、森見登美彦さんの『四畳半タイムマシンブルース』という小説を読みました。

前作にあたる『四畳半神話大系』も読んでいて、その続きということで大変楽しみに読んだのだけれど、期待を裏切ることなく面白い、というか上回って面白かったです。

なんなら今まで読んだ小説の中で一番に好きだなーとすら思い、好きという気持ちがムチムチに満ち満ちて、自然と単行本が欲しくなりました。

というのも、出遅れた僕は文庫本でこの小説を読んだのだけれど、なんかちゃんとハードカバーの単行本が欲しいなーと思ったのです。

 

小説事情に明るくない僕は、無計画にあちらこちらの本屋さんに赴き探しましたが、見付からず、別の本を買う(それはそれでよい)。

なるほど、文庫本で出ると単行本は姿を消すものなのでしょうか、きっとそうなのでしょうね。

単行本って場所も取りますし、どんどん新作も出ますしね。

 

もしかしたらもっときっとどこかおっきな本屋さんに行けばあるのかもしれませんが、もういいやと思ってネットで注文し、昨日無事届きました。

 

左が文庫本 右が単行本

 

同じ内容の物を複数用意する、というのは、人によっては理解できない行動に思われるかと思います。

しかしながら、文庫本じゃなくて単行本が良い、と思った僕の気持ちはとても純粋だったし、実際に届いたらなんだか満たされた気持ちになったものです。

 

「ときめく物を置いておけ」的なことを「こんまり」こと近藤麻里恵さんが何かで言っていたような気がしますが、本当にそうだなと僕は思います。

「ときめく」という言葉は僕には少しばかり似合わないように思いますけれども、言いたいことはとてもよくわかる。

 

きっとミニマリスト界隈では「物は要らない」「デジタルにできるものはデジタルに」ということが強くうたわれてると思いますが、つまり僕はそれとは逆の立場を取ります。

もちろん無駄に持っていたってしょうがないとは思うけれど、好きな物まで手放すことはないでしょうに、と。

なんなら積極的に手に入れたい。

 

でもそれには「好き」を理解しないといけないとも思う。

 

いろいろ買ってみて、持ってみて、どれが本当に自分を満たしてくれるのか。

その気持ちの確認を繰り返すうちに、自分にとって本当に大事なものみたいなものがわかるようになるのではないでしょうか。

そしたら後はそれを基準に選ぶだけ。

 

言うは易く行うは難し、ですか。

 

でしょうね。

 

ノシ